微睡んだ意識の中で重いまぶたを無理くりに持ち上げる。息子の応答に応えなければならなかったからだ。8月の午前五時、仄かに陽が満ちる早朝、さやかに響く歓声に意識を持ち上げられる。妻も目覚めて二人、上体を起こす。 「どうしたんだ」と私が言う。 「い…
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